SAKAINOMA

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ママライター葵のSAKAI REPORT@岩瀬ゆか個展「long field」

2018年10月6日~31日、SAKAINOMA caféにて 画家 岩瀬ゆかさん の個展「long field」が開催されていたのをご存じでしょうか。個展というとなんだか敷居が高そうに感じますが、今回はカフェでまったりコーヒーやスイーツをいただきながら、壁などに飾られた作品を楽しむという気軽なもの。ちょうど堺まつりが開催された10月20日(土)と21日(日)の2日間岩瀬さんが在廊するとあって、かれこれ何年も美術館とご無沙汰な私もサカイノマを訪ねてきました。

「long field」とは、長い野原。遠くからみると止まって見える景色も実際はうごめき続けている、という意味がこめられています。古いまま進化していないように見えるけど、実はマイナーチェンジされているモノ・コト(時にはヒトも)ってありますよね。ほとんどの人は通り過ぎるけど、よーく見れば「おや?」となるもの。気がついていないだけで、実は日常はそんなものだらけなのかもしれません。

岩瀬さんの絵が飾られたサカイノマカフェはいつもより華やか。そして堺まつりに来た人も個展をのぞいていくからか、なかなか賑やか。この2日間はカフェの奥にあるレジデンスでも特別展示が公開されていて、築70年の町家をリノベーションした客間とアートの融合を楽しむことができる空間になっていました。
展示されているというよりは、元からそこにあったかのように部屋に馴染んでいる絵たち。中でも、床の間にある一枚は「床の間は掛け軸を飾るところ」という常識をいい意味で崩してくれ、「そんな飾り方あるんだ!」と新しい気づきをもらえました。

わたし、恥ずかしながらあまりアートにたしなみがあるほうではないので、小難しい言葉で表現することはできないんですけど、岩瀬さんの絵をみて率直にかわいいと感じました。ご本人に伝えると、意外にもそんな感想でいいのだそう。というのも、彼女の絵は固定観念に縛られず、日々の感動や心の震えを感じるままに風景に重ねて描いたもの。それを見てどう感じたかもやはり固定観念に縛られる必要はなく、自由でいいわけで。百人いれば百通りの感じ方がありますもんね。アートの世界へ入りやすくしてくれる個展だなぁと思いました。

せっかくなので、対面製作「on order」にもチャレンジ。これは、岩瀬さんとおしゃべりをしながらイメージを描いてもらうもの。会話や表情、スタイルなどから感じとったこの日この瞬間のワタシを、独特のタッチで表現してもらえます。どこを見ればいいのかとか、動かないほうがいいのかとか余計なことを考えることなく、楽しくおしゃべりしながら自然な印象を描いてもらいました。

できあがった絵には、この日もっていたバッグの色(パッションピンク)が入っていました。何気なく選んだファッションアイテムが誰かの目に留まったと思うと、そしてこの日の表情や雰囲気までこの一枚に表れていると思うと、これはまさに「一期一絵」。岩瀬さんにとってもこの対面製作は、目の前のお客さんとのコミュニケーションからヒントをもらい、普段あまり使わない色を使ってみたり、知らなかった手法に気づいたりできる機会なんだそうです。
描いてもらったちいさな絵は毎日立つキッチンに飾っているんですが、これがあるだけでいつも見慣れた景色が明るく生き生きとした場所になった気がします。ふと手を止めて絵に見入ると、それまで考えていた日常のアレコレについての思考が止まり、なんとなく気分が入れ替わる。うん、絵を飾るって、イイ。


Author
檜垣 葵

生まれは岸和田、住まいは堺。子育てママ応援情報サイトMama Oasisの編集長の顔をもつ2児の母。できた夫のおかげで、昼夜問わずふらっと出かける自由な主婦。

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