SPOT 堺を体験・発見できるスポット
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知る人ぞ知る名店が生み出す、極薄の堺昆布を手に入れる -浅卯商店-
住宅街の一角に、隠れた名店あり。
明治43年創業の「浅卯商店」は、そこが店舗だと気づかず、うっかり通り過ぎてしまいそうなほど街並に溶け込んでいる。兎が描かれた暖簾をくぐると、民家の玄関口にさりげなく商品が置かれているような感じ。店の裏にある作業場で昆布の加工と卸をメインにやってきた老舗が、個人向けに小売りしているというわけだ。
昆布を削るための特殊な刃物を生産できたこともあって、戦前堺は昆布加工業が盛んだった。浅卯商店は、その頃からの伝統的な職人技を今に受け継ぐ数少ない昆布商のひとつ。道南産の真昆布を、専用の刃物を使って限界まで薄く糸状に削る(これを「むき込む」という)「黒白とろろ」に、だし昆布や塩ふき昆布と並び、全国の名の知れた飲食店でも使用されるほどの人気を博す「太白とろろ」。いずれも舌に乗せた瞬間、そのしっとりひんやりとした繊細な食感にやみつきになるはず。
日々の食卓に欠かせない昆布を買い求めてここを訪れるのは、常連さんやその紹介で訪れるお客さんがほとんど。ご贔屓さんの日常に根付く浅卯商店の昆布は、堺に来たならぜひとも手土産に持ち帰りたい銘品だ。