STYLE 過去・現在・未来の様々な視点で堺の持つ魅力を発掘/検証/企画/提案

REPORT
マーキントンが堺にやってきた!- FM802 DJ 板東さえかの SUZAKI SEREN SOLO EXHIBITION レポート♪ -
はじめまして。大阪のラジオ局FM802のDJ板東さえかです。 私は堺出身、堺育ち。休日には自転車やバスに乗って堺の町をぶらぶらとするのがリフレッシュのひとつで、大人になってより堺の文化や伝統や人の繋がりに面白さを感じています。お酒も大好き。
古民家を改装したsakainoma café熊は何度か寄ったことがあったり、一棟貸しのお宿sakainomahotel錦にも宿泊したことがあったりして、堺観光にオススメしたいスポットのひとつ。 そんな〈サカイノマ〉に私が虜になっている〝マーキントン〟がやってきたのは、「SUZAKI SEREN SOLO EXHIBITION MARKINTON AT CAFETERIA」 (2021年8月27日〜9月14日開催)でした。
〝マーキントン〟つい呼びたくなる名前。リズムをつけて呼んだらなんだか楽しくなる名前。
初めてマーキントンを見たのは心斎橋PARCOの丸福珈琲店 Good Old & New Editionでの個展でした。 私は普段からギャラリー巡りが好きで、その日もまた別の個展を見に行く用事で偶然通りかかったんです。 あまりキャラクターものに惹かれることはなかったけど、マーキントンは一目見て好きになりました。
くまかな?コアラかな?わからないけどきっと柔らかいんだろうなぁ。歩くと「むぎゅ、むぎゅ」と音が鳴ってそう。想像して、くすぐられました。 特に色鉛筆で優しく描かれた原画に30歳の私は懐かしさと愛しさを感じて、絶賛溺愛している1才の姪っ子に会いたくなりました。愛くるしい…!! ほわほわ柔らかい気持ちになって帰ったのを覚えています。
作家さんの名前はSUZAKI SERENさん。インスタグラムをフォローして、その後個展の知らせをキャッチ。なんと〈サカイノマ〉で開催されるとのことで
「マーキントンが地元に来てくれんのー!?」
すっかり虜になっていた私はワクワクしながら友人を誘って伺いました。自転車でぶらり。 着くなりマーキントン暖簾がお出迎えしてくれました。鮮やかな青と赤でとっても素敵な暖簾。 その日外は雨降り模様でしたが空間に彩りが加わって、パッと明るいムードが漂っていました。
青いマーキントンと雷の黄色、お花のオレンジにお布団の白。マットに色づくマーキントンの世界。
ひとつひとつの作品はシンプルで情報が少ないからこそ余白があって見ていたくなるんです。 じっくりと作品集を広げてみるとマーキントンにまつわるストーリーが綴られていて、そこで初めてマーキントンは〝孤独〟の象徴だと知りました。
愛くるしいフォルムと仕草。そんなルックスとは裏腹に、実はちょっぴりダークな感情と経験を抱えて日々を送っているみたい。 マーキントンは何をしていても何処にいても顔つきが変わらない。楽しそうに見える時もあるし、寂しそうに見える時もある。
見た目にはわからないもの/何層にも重なっているものって忘れちゃいけないことだよなぁとよく考えるのですが、マーキントンはそのものでした。
「わかるよマーキントン」
そんな風にマーキントンが身近に思えて、なんなら自分のことのように感じて、一気にほっとけないものになりました。
店内にちょこんと座っていたマーキントンをハグしたいっっ!! そんな気持ちを抑え…写真をぱしゃり。
個展の開催期間中マーキントンのアイシングクッキーが販売されていたので、私は連れて帰るように(笑)購入。可愛くて食べるのがもったいない。
マーキントンはこうしてる今もお花を摘んだり、ちょうちょを追いかけたり、空を見上げたり、食べたり、遊んだり、眠っているんだと思います。 悲しいことや辛いことを抱えているけど、楽しいことや嬉しいことを見つけては時間が流れ、生きている。 そうしてることで誰かがほわほわ柔らかい気持ちになっているんですよね、私がそうであるように。
だから今日もありがとうマーキントン。
またマーキントンの日々を知らせに〈サカイノマ〉にやってきてほしいなぁ。 その時はぜひこれを読んでいるあなたもマーキントンに会いに行ってみてくださいね。きっと、連れて帰りたくなるはずです。
アイシングクッキーは頂きました。美味しかったです!(笑)